河上祐一@住宅ローン研究所

いろんな『日常』をアップしていきます

モーゲージプランナーズ協会だより4月号より

みなさん、デフォルト率ってご存知ですか?

住宅ローンの貸し倒れリスクのことですが、日本では正確なデータは公表されていませんが、

米国では、4半期ごとに 公開されています。現状、7%程度です。

ということは、30人借 りると、だいたい2人は破たんする計算です。

日本ではもう少し少ない割合だといわれていますが、今後どうなるかはわかりません。

金利時代に変動金利で組んでいて、景気上昇とともに、仮に金利が上昇した場合、

月々の返済額は、当然上がる訳で、借入時にしっかりとライフプランを組んでいないと

デフォルトの可能性が出てきます。

また、期間限定の優遇金利で、例えば「頭金ゼロ、○○○の条件で借入した場合は、

月返済額8万円から…」という条件のみなら大丈夫だろう、と実際にかかってくる費用

(毎年の固定資産税やマンションの場合、修繕費・積立金等、駐車場代)のことまで

考えずに勢いのみで購入を決めてしまった方などもデフォルト予備軍と言われています。す。 す。

 

もちろん、破たんに至る前に、家計を見直したり、借り換えをしたり、金融機関に

相談したり・・・することが必要ですが、実際に借入のコンサルティングを行ったお客様に対して、

アフターフォローをしっかりと行い、そうなる前に相談をしてもらえる関係づくりも大切ですね。

 

実際、MPは、住宅ロー ンの専門家ですが、「ただ借りること」をお手伝いするだけでは、

存在意義が薄れてしまいます。購入後の生活設計をしっかり立て、また、アフタフォローとして、

完済まで見届けることで、デフォルトをおこさせないということこそが、MPの存在意義となってくると思います。

お客様に対してもですが、デフォルトをおこさない、ということを積み重ねることにより、金融機関からの

信用度も上がってくるのではないでしょうか。

 

MPの講座でも取り上げていますが、「借りられる額」ではなく、「返せる額」をもとにコンサルティング

することをMP会員の皆様には徹底して頂ければと思います。

 

【3】住宅ローン取次業務での事例

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(例)住宅ローン借換え事例

主債務者年齢

57

主債務者所得

260万円(年間所得)

連帯債務者年齢

58

連帯債務者所得

120万円(年間所得)

既存借入

1,200万円 残年数21

金利

2.475

総返済予想額

1,540万円

他借入れ

家電購入費用として12,000/月の返済あり

退職年齢

主債務者65歳、以降は契約社員で継続の可能性あり

連帯債務書 不明

毎月返済額

61,000

 

借換え後

フラット35

20年返済

金利

1.48

借換え金額

1,260万円

毎月返済額

60,700

総返済額

1,456万円

 

ご夫婦で、10年前に中古住宅を購入将来の年金原資で金利上昇に

対応できないとの事でお借換えを検討毎月の返済金額は下がりませんが、

今回の借換えで将来における住宅ローン返済計画を立てることと致しました。

退職金は少ないので老後の必要資金としてプールをすることとし、

奥様が働ける間に、毎月3万円の貯蓄を行い、返済額軽減の繰り上げ返済が出来るよう、

家計見直し含めて計画を立てました。

 

借換えは、毎月の返済額を減らすことだけでなく、将来に渡り、

住宅ローンを完済するまでの返済計画を考える機会になります。

特に、退職近い年齢の方で20年近いローン残高がある方にとっては、

年金生活住宅ローン返済をしなければなりません。

お子様が育ちざかりのライフプラン見直しの一方で

50代からのライフプラン見直しも必要だと思います。

 

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